猿島 烏龍茶 【いずみ】

 
2025年の木村さんの烏龍茶はどれも香りが素晴らしい仕上がりですが、こちらのいずみも他の品種(青心烏龍・藤かおり)同様、品種の特徴がしっかりと出ています。
いずみは花香に加え乳香も感じられ、香気の複雑さを楽しめる品種ですが、今年は加えて乾燥果実のような凝縮された甘みと雑味のない整った味わいが際立っています。

 太平洋戦争後に日本茶の輸出が再開されたときの最大の市場は北アフリカでした。この時の市場のニーズは蒸し製の煎茶ではなく、釜炒り製にあり、『いずみ』は輸出用釜炒り茶用の品種として育成させた経緯を持っている。
 しかし、このお茶が北アフリカ用にマーケットを生成する前の1971年の紅茶の自由化によって、中国産の釜炒り茶(ガンパウダー)に価格競争に勝てず撤退し、この品種を生産する生産家はごくごくわずかとなってしまった。
 木村さんと共に「さしま茶協会」に属していた吉田正浩さんが農大卒業後の平成4年、金谷の国立茶業試験場で1年間研修をしていた際に、偶然『いずみ』に出逢い、萎凋した時の茶葉の香りに感動し、日本茶に新風を吹かせたいという想いから、同年100本の穂木から茶園づくりを始めた。
 10年かけて茶園にし、2008年にはこの品種を使った微発酵煎茶(吉田氏)と微発酵釜炒り茶(木村氏)をセットにした“かほりのいずみ”を世界緑茶コンテストへ出品し、みごと最高金賞を受賞する。
 木村さんは、香り系の品種は1番茶を烏龍茶、2番茶を紅茶に製造。どちらもこの『いずみ』の香気特性を生かした出来で、インド由来のエキゾチックな雰囲気がかすかに感じられます。
 (『べにほまれ』は多田印雑《アッサム雑種》の実生から育生・選抜された紅茶品種)


品種:いずみ (茶農林 24号)
来歴:べにほまれの実生の中から選抜したもの。登録年 1960年。
品種特徴:茶の品質は優秀で、水色はやや淡金色で透明、香気は極めて良好で、滋味にコクがある。萎凋すると桃の果実に似た芳香を発する。

生産者:木村 昇
生産地:茨城県 猿島郡 境町 山崎
標高:10〜20m
土壌:黒ボク土
栽培:畝仕立て(樹齢 約17年)
農法:慣行栽培
摘採:乗用型摘採期 年間2〜3回
製法:烏龍茶[萎凋度:軽〜中 焙煎:なし]
製茶期間:2025年5月8日(摘採)


※ 未記入の箇所は、分かり次第更新していく予定です。
50g(WEB限定 お徳用)20g (標準)5g (お試し用)
型番 3903-25
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販売価格
1,000円(税込1,080円)
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内容量
50g(WEB限定 お徳用)20g (標準)5g (お試し用)