烏崠単欉 貢香

鳳凰単叢はチャが本来持っている原始的な苦味を含めて全体の味わいに厚みがあり、非常にインパクトのある花香や果香を持ち、その香りも多岐に渡るのが特徴です。

元々は飲茶を愛する潮州人など地元で消費されるお茶でしたが、現在では国内や国外にもファンの多いお茶です。

その歴史は南宋(1127-1279)の末期に遡ると言われ、清代には東南アジアへも輸出されていました。


潮州の市街地から車で一時間強、標高約350mの山間に鳳凰鎮という町があり、周辺の鳳凰山脈一帯で作られています。

元々、烏龍茶の製法技術は山岳地帯に暮らす畲族(シェ族)という少数民族が持っていたといわれ、鳳凰鎮から10キロ弱離れた畲族が暮らす石古坪村は烏龍茶発祥の地とされています。

鳳凰山脈で栽培される茶樹は鳳凰水仙という品種で、小喬木型に属する剪定しなければ上にどんどん大きくなるタイプの茶樹です。樹齢の古いものや母樹になると高さが5メートル前後になる大茶樹もあります。

そのため一本一本(一株一株)が離れて植えられており、日本でよく見かける畝タイプの茶園とは様相が大きく異なります。

鳳凰水仙の群体種(種から育った在来)はそれぞれが異なる遺伝子を持つため香りや味わいも多岐に渡るため、1996年に十大香型(黄枝香・芝蘭香・蜜蘭香・桂花香・玉蘭香・姜花香・夜来香・杏仁香・肉桂香・茉莉香(茉莉香ではなく柚花香を入れる場合も))の分類が作られました。

またそれ以外にも樹形、葉の形や色、地名などから命名された単叢も多く存在します。

十大香型の中に小分類されているもの(八仙・通天香など)や十大香型以外の香型(楊梅香・柿花香など)や、一軒の茶農だけが所有し独自に命名したものなどもあり、鳳凰単叢の分類を複雑に感じさせる所以です。

鳳凰山脈の中でも高海抜の烏崠山(ウートン山)では1200〜1300mの高地でも作られており、各種香型の親である母樹や樹齢100年以上の古樹も多く、気候環境や地質土壌などを含め優良なお茶ができることから烏東単叢という名称で格付けされています。


香型の遺伝子を持つお茶でも収穫時期や標高や地形、その年の気候や仕上げの強弱など様々な要因から成り立つので全く同じ香味に仕上がることはありません。
1ロット1ロット、一期一会の出会いを楽しんでいただければ幸いです。


貢香は黄枝香型に属しています。「貢」という字の音読みが潮汕(広東省東部の潮州市、汕頭市、掲陽市、汕尾市を含めた地域)の方言で形容詞の優れたと同じで、この茶樹が香りに非常に抜きんでていることから命名されました。
標高1000mの高山で作られており、黄枝香型らしい熟した柑橘系の果香がしっかりと感じられます。味わいに重厚感もあり飲みごたえのあるロットです。


産地:広東省 潮州市 鳳凰鎮 烏崠山

製茶年度:2023年 春茶

分類:烏龍茶(青茶)

萎凋度:中 焙煎度:中

高度:高山 


※ 茶葉の画像は、撮影条件により実際と多少色味が異なる場合がございます。

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