静岡市葵区の市街地から車で走ること数十分。古くから信仰の山として知られる薬師岳と文殊岳の二峰からなる竜爪山の中腹にやぶきたの茶園があります。
この茶園は、坂下さんが管理する茶園の中でも最も標高が高いところ(500メートル)にあり、一年を通して深い霧に包まれています。
本州の東西を分断するように位置するフォッサマグナの西縁の糸魚川ー静岡構造線という大きな断層上にあるこの地域は、500万年以上前の風化したミネラルを豊富に含んだ地質で形成されています。
それも影響してか、坂下さんの作るお茶は、ずしんと身体に響く重厚感のある味と余韻が特徴です。
年にほぼ一番茶しか収穫しない徹底した少量良茶生産もこのお茶のボディの強さの一因です。
製茶にもご自身の信念を持っており、今では超希少となったアキツ式の一連式(流動式)製茶ラインを使用しています。
重厚感のあるやまかいに比べると、やぶきた特有の上品な香味と高海抜ならではの爽やかさが楽しめます。
竜爪山のやまかいとやぶきたの2品種は、品種だけでなく土壌や標高の違いが非常に感じ取りやすいお茶です。
竜爪山訪問時のブログはこちら→
品種:やぶきた
来歴: 静岡県の在来種から杉山彦三郎翁が明治の末期から 大正年間にかけて選抜 登録年 1953年。
品種特徴:総合的に優れた品質の品種で、甘みのある濃厚な滋味と優雅な香気が特徴。国内で一番栽培されている品種
生産者:坂下 成紀
生産地:静岡県 静岡市 葵区 平山
標高:500m
土壌:粘土質土壌
栽培:畝仕立て(樹齢 40年以上)
農法:低農薬 慣行栽培
摘採:可搬型摘採機(1芯3~4葉) 年間摘採回数1~2回
製法:煎茶[蒸し度:普通(標準)]
製茶ライン:60kgライン
製茶期間:2022年4月28日
※ 未記入の箇所は、分かり次第更新していく予定です。